第10話 腐食しにくいはずのステンレスを襲う「応力腐食割れ」」

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やっとかめ!ネジゴンだよ。
ねじに限らず、よく事故などで「応力腐食割れ」という言葉を耳にするよね。
腐食しにくいはずのステンレスなどで亀裂が入る現象なんだけど、
何が原因で発生するのか、対策はどうすればいいのかを解説するよ。

「応力腐食割れ」は、どのような環境で起きる?

「応力腐食割れ」は、塩化物イオンによって、海岸近くや海中の部材などでよく発生することが知られているけど、酸化物を含んだ雨水にさらされることで発生することもあるんだ。また、薬品中にある部材も注意が必要だよ。

3つの条件が重なることによって発生

「応力腐食割れ」は、主にステンレスなどの合金で発生し、純金属では発生しないんだ。また、腐食しやすい環境があり、部材に応力がかかっている状態で発生するんだよ。言い換えれば、「材料(化学成分)」「力学(引張応力)」「環境(溶存酸素、塩化物イオン)の三つの要因が揃ったときに発生するんだ。例えば、ステンレスは塩化物、黄銅はアンモニア、炭素鋼は塩酸、強酸・強アルカリなどの組み合わせで発生しやすくなるんだよ。

また、応力については、外部から加わる引張応力が原因になる場合と、溶接や加工時の残留応力が原因になる場合の、二つのパターンが考えられるよ。

しっかり対策すれば予防、予見できます!

三つの要因が揃ったときに「応力腐食割れ」が発生するということは、逆に考えれば、揃わないときには発生しないということだよね。だからまずは、環境を考えて材料を選ぶことが大切だよ。例えばステンレスなら、オーステナイト系(SUS303、SUS304 など)は発生しやすく、フェライト系(SUS403 など)は発生しにくいんだよ。

ただし、オーステナイト系でも炭素の含有量を減らした極低炭素鋼(SUS316L など)は、応力腐食割れに強い特性があるんだ。また、応力を軽減させる設計や加工の仕方、塩化物の除去などの対策も必要だよ。もちろん定期的な点検も必要だけど、目視で見つけられないことも多いから、期限を決めて交換するという考え方も必要だよ。

応力腐食割れに強いねじ

フェライト系は発生しにくいと紹介したけど、オーステナイト相とフェライト相の2つの組織が混在したステンレスで、オーステナイト系とフェライト系それぞれの特長をあわせ持つ、強度・耐蝕性にすぐれた「二相ステンレス」のねじがあるよ。
応力腐食割れに強くて、塩化物に対する耐蝕性が特にすぐれているから、化学プラントや海洋機器に広く使用されているんだ。

SNS-EL

 

海辺で使う部品や構造物を設計するときの参考にしてね。
本日は、これにてご無礼するよ。

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